こだわりが強く、関われる職員はごく一部。
尊厳が保たれない日々
関わり方が共有され、笑顔と安心が戻り、
“最期の時間”を穏やかに過ごせた
  • K様(仮名)
  • 居住地:東京都渋谷区
  • 年齢:80代
  • 性別:女性
  • 診断名/症状:腰椎圧迫骨折、精神疾患 他
  • 生活環境:施設入所
  • 入所期間:7年

ご本人の希望

「自宅に帰りたい」
「お墓参りがしたい」
「兄に会いたい」

ご家族の希望

息子「施設で、穏やかに暮らしてほしい」
 「(母が)スタッフの方に迷惑をかけないようにしてほしい」

OTキャンプでの成果

当初の状況
ご自宅での転倒を機に施設でもご入所をされて7年目。
元から潔癖傾向と強いこだわりがあったそうで、施設スタッフに対して手袋着用や細かなルール徹底を求めるなど、対応できるスタッフが限られる状況に。
また、否定的な発言も多く、関係性が悪化。
クライアントにとって、尊厳が守られにくい環境となっていました。

身体面では尖足が進行し、ほぼ臥床(寝たきり状態)。
起き上がりや移乗も困難で、唯一の楽しみは機械浴(入浴)のみ。
クライアントは病識がなく「私は何でもできた」と語られる一方、現実とのギャップに深い苦しさを抱えていました。
これまで複数のリハビリ専門職が介入するも定着せず、支援が続かない“難しいケース”として扱われていた中、“平川さんにもお願いしたい”と、口コミを通じてご依頼をいただきました。


■サポートの内容
平川はまず、想いや価値観を丁寧に受け止めるところからサポートを開始。
少しずつ心の扉が開き、本人の中に秘められていた強い願いが初めて語られました。
「自宅に帰りたい」
「お墓参りがしたい」
「兄に会いたい」
生活背景やこだわりの成り立ち、コミュニケーション特性など多角的にアセスメントしながら、ナラティブにて“この人は私を理解してくれる”とクライアントが感じられる土台づくりを最優先に。

さらに、これまで誰も丁寧に聴けていなかったご家族の意向もヒアリング。
「自宅での一人暮らしは難しいが、施設で穏やかに、幸せに過ごしてほしい」という息子さんの想いを受け、クライアントの希望とご家族の願いの両方を尊重しながら、“今できる最善の幸せの形”を再設計しました。

ナラティブを通してこだわりや不安を受け止めつつ、興味のある相撲などの話題や、「やってみたい」に繋がるアプローチで信頼関係を構築。
その上で廃用を防ぐ運動や生活リハビリを、“やらされる”のではなく、“自らやりたい”状態で少しずつ実践できるようサポートしました。


■サポートの成果
開始時は寝たきりに近い状態でしたが、ベッド上動作が改善し、移乗が可能に。
さらに、平行棒での歩行が見られるまでに回復。
クライアントからはネガティブな話題は無くなり、柔らかさや前向きさが芽生え、笑顔が増えていきました。

そんな姿に、施設スタッフからは驚きの声が上がりました。
「○○さんが歩いているなんて信じられない…!」
「平川さんといる時は、別人のように楽しそう」
「穏やかになって、関わりやすくなった」

また、施設スタッフへの介助指導並びにフォロー、そして関わり方・寄り添い方へのアドバイスなどを行うことで、クライアントへの理解が深まり、尊厳が守られる関係性が生まれ始めました。
“特定の職員だけの関わり”から“チーム全体で支えられる状態”へ。

その後、急な体調不良と入院を経てご逝去されましたが、
息子さんからは、
「最後の半年が、本当に幸せな時間になりました。悔いなく送り出せました。母を大切にしてくれてありがとう。」

施設からも、
「誰も継続できなかった○○さんと、ここまで関係を築けるなんて…」
と、過去に誰も定着できなかったケースで、
最後までキャンセルなく協働できたことと成果に、感謝の言葉をいただきました。


関わる職員が限られていた“支援困難ケース”。
“人としての尊厳”を守るサポートによって、最期の半年は、穏やかで誇りある時間へと変わりました。

一人ひとりの背景に寄り添い、品格を保ちながら人生の最終章を整える。
——それが、OTCAMP平川が提供する“質の高いサポート”です。




利用頻度:週2回(90分/回実践)